2/22京都キャンパスプラザにて「京都ソーシャルワーカー事例発表会」が開催され、
よりそい支援連携室のMSW3名で参加させて頂きました。
今回は『京都府北部のソーシャルワーカー実践報告~実態調査アンケート報告をもとに~』というテーマで、
丹後圏域と中丹圏域内の病院に勤務するソーシャルワーカー(または連携室担当者)を対象に行ったアンケートをまとめ、
当院のよりそい支援連携室の大槻課長と、京都ルネス病院の佐藤氏が共同で、京都府北部の現状を報告されました。
病院の数、専門科、医師・看護師を始めとする医療スタッフ数、
退院後の受け入れ先となる社会資源、すべてにおいて京都市内に比べ不足していることや、
『越冬』という北部地域特有の環境から、入院患者の受け入れや退院支援に困難を来たしている実態が明らかになりました。
また、大槻課長が発表された『在宅生活を支え切れなかった事例』では、
どこに居住しているかで当然生活の質は左右されるのに、
社会的・環境的要因は認定段階では加味されないという介護保険の課題や
生活保護制度での縛りを受け、在宅生活が継続できなかったケースが取り上げられました。
空きベッドがないという理由で入院ができなかったり、
介護サービスの不足が原因で自宅に帰ることができなかったり、
都市部に比べこの地域では、まだまだ地域包括ケアシステムの確立には程遠いところにあるようです。
今回の報告で、「初めて北部の大変な状況を知った」という声も多く聞かれました。
今後も『人権尊重・無差別平等の医療・福祉を提供する』京都協立病院のソーシャルワーカーとして、
都市部との格差問題を発信し続けていこう…と帰途につきました。
よりそい支援連携室(A)