地域包括ケア病棟の紹介
京都民医連が目指す人権を尊重する地域包括ケア
~地域住民が自分らしく暮らし続けられるまちづくりを目指して~
今後日本は、65 歳以上の高齢者人口が増える一方、65 歳未満人口が減少し、さらに高齢者世帯や高齢者の単身世帯、認知症のある方だけの世帯など、地域とのつながりや支援から阻害されやすい世帯が多くなると予測されています。また、今後急激に増加する男性高齢者の単身世帯は、地域からの孤立がより深刻になるのではと懸念されています。 誰もが人間らしく尊厳ある人生を送れるようにするために、住み慣れた地域で、今まで以上に人と人とのつながりがあるまちづくりが必要になっています。私たちはこれを「地域包括ケア」と呼ぶことにします。「いのちの平等」と「人権が尊重」される「安心して住み続けられるまちづくり」を目指して、地域の様々な方々と連携をすすめていきたいと考えています。
京都民医連は、民医連綱領に謳われている「憲法の理念を高く掲げる」立場にたち、「健康な時も、病気や障がいを持っても、出来る限りその人が望む場所で生活を続け、最期を安らかに迎える」という希望がかなえられるまちづくりを目指します。そのため、共同組織と一緒に運動の「架け橋」となって、民医連内外の広範な人々・団体・事業所等と協力・共同をすすめながら、医療・介護・福祉・地域住民などが一体となった「人権を尊重する地域包括ケア」を目指します。
看護師は日々、患者様や家族様と接するなかで多くの学びを得ています。時には自分の家族と重ねながら「患者・家族さんの本当の要求は何?」「意思決定を尊重出来ているのか?」と耐えずチーム医療として事例をディスカッションしながら、患者の立場に立つ看護を追求しています。
新人看護師の初期研修を土台に、嚥下障害・褥瘡・退院支援など専門性を追求しつつ、幅広くジェネラルな視点で医療や看護を捉えられる看護師の育成に努力しています。看護師の年齢層も幅広く、パートナーシップの利点を生かしながら互いに学び合う職場です。
「注入食の指導を何度もしてもらい、安心して介護が続けられている」「リハビリでトイレの動作が出来るようになり嬉しい」「介護は大変だが、包括ケア病棟を定期的に利用できるから在宅介護が続けられている」そんな地域の患者さんの声に支えられ、頼ってもらえる病棟づくりをしています。